先日、勤務校の若手の先生の授業(研究授業ではなく通常の授業)を見学したことがありました。その先生は5年目ですが、中学校から異動してきた先生で、小学校経験が浅く、小学生の対応に苦慮していました。

小学生の学級崩壊

 そのクラスは2年生で、去年から落ち着きはないような学年でした。その先生のクラスも崩壊ぎみのような雰囲気で、子どもが、いきなり大きな声を出す、急に離席する、指示が通らない、次のやりたいことがなかなか始められないなど、その時の授業も同様でした。その時間の授業を見て思ったことを私はメモしていました。そのメモは以下のようなものでした。

【学級崩壊のクラスの先生】

・先生の表情が変わらない。
・先生の移動するテリトリーが狭い。
・一つ一つ完了しないうちに次の指示を出すので、“~しながら”の児童が多い。
・一人一人子どもを見ているか? 
・子どもの声や呟きを聞いているか?
・子どもの目線・立場で考えているか?
・子どもが今どのような気持ちでいるか想像しているか?
・どこまで許して、どこから許さないのか?
・子どもにどうなってほしいと思っているのか?
・認めたり褒めたりする言葉は、本当にそう思っているのか?
・子どもとの約束を守っているか?
・子どもの見て見て、かまってアピールをどうさばくか?
・まだ興味第一で動く子どもを、どうこちらに引きつけるか?

 実に大量な改善点です。しかし、その先生が悩んでいることは他の先生方も知っていて、もうすでに多くのベテランの先生からも指導があったと思います。私は、その若手の先生に何を伝えてあげることが一番本人のためになるのか悩みました。結局その日には本人に話はせずに、一日考えることにしました。

学級経営で大切なこと

 悩みに悩んで、私がその先生に伝えたことは、大きく次の3つでした。

『基本笑顔でニコニコしていること』・・・
表情は豊かに。たくさん子どもと一緒に笑う時間があると良い。嬉しいも悲しいも全力で表現すること。叱る時も、表情を真顔にするだけで伝わるようになるのが理想。一つ叱ったら、一つ褒めたり認めたりすること。

『一人一人をよく見ること』・・・
今どんな気持ちでそこにいるのかを、一人一人観察すること。少しでも気になったら声を掛ける。子どもの目線や観点まで下りて考えること。子どもの話や呟きをよく聞くこと。子どもから「先生、あのね、」ときたら歯を食いしばってでも話を聞くこと。

『クラス目標(約束事)を大切にすること』・・・
何かあれば、掲げたクラス目標に立ち戻ること。決して形骸化させない。例えば「優しいクラス」であれば、優しいってどういうことか?、今の行為は優しかったのか?、誰か嫌な思いをしていたり我慢していたりしないか?など、いちいちしつこいぐらい子どもに返して考えさせること。教師の押し付けでなく、子どもの言葉で規範をつくっていくこと。

 授業の仕方、テクニック的なことは一切省き、初心に立ち戻るような内容を伝えました。結局これら基礎的・基本的なことが最も大切で、ここが抜けているとやはり何をやっても上手く学級経営ができないのだなと感じました。
 子どもは、どんなにやんちゃな子でも“今より良くなりたい”“認められたい”と思っています。しんどいとは思いますが、そのことを信じて、ぜひ一つでもヒントになり、今の状況を乗り越えてほしいと思います。

Follow me!