幼児教育関係の方々の話や著書を拝見していると、ほとんどの方が「遊びの中から学びを」「親子の会話が大切」「体をよく動かし様々な運動経験を」などと、同じような内容を発信していることに気付きます。つまり、幼児期の子育てにはこれらが効果的であり、欠かせないということなのでしょう。

 中でも私が注目しているのが、『親子散歩』です。毎朝5分程度の親子散歩で、会話をしながら子どもにたくさん話させることで、コミュニケーション能力が育ちます。また、季節の変化に気付かせることで感覚が鋭く豊かになったり、あれは何だろうと調べることで実体験からの様々な知識が得られたりします。

やってみました、親子散歩!

  偉そうに言っている私自身、朝の親子散歩は未経験です。何事も自分がやってみないと分かりません。ということで、11月4日(休日)に早速始めてみました。4歳の娘がお相手です。

 まず、いつもより早い時間に起きることや、着替え、トイレに時間がかかりました。着替えは自分でさせました。私と一緒に行うことで真似させました。寝間着も同じように畳ませました。ゆっくり娘に合わせることで、意外にもすんなりとできて感心しました。なんとか準備をしていざ出発。さあ、早速会話です。

私「朝は涼しいね。」
私「鳥さんが鳴いてるね。」

などと声を掛けながら、ふと、自分ばかりしゃべっていることに気付きました。“はい/いいえ”だけで済んでしまう会話ではいけません。子どもに話させるような言葉掛けでないと。

私「鳥さんはどこにいるかな?」
娘「あ、あそこにいた。あの線のところ。」
私「何羽いるかな?」
娘「1、2、3、4。あ、4だ。」

こんな調子で歩いていきました。すると、意外と会話が弾まないことに気付きました。それもそのはず、相手は4歳児ですから。私は一生懸命に話題を探しました。

私「この花はなんていう名前かな?」
私「好きなお花はある?」
私「どうして好きなの?」
私「テントウムシいるかな?」

など、もう必死です。

 しかし、ここで新たな気付きがありました。それは、娘の中では様々なことが頭を駆け巡っているということです。私の問いかけと全く違う答えが返ってきたり、いつのまにか草花の数を数えていたり、何かぶつぶつと独り言をしゃべっていたり、急にしゃがんでじっと草花を見たりしていました。私は、ちょっと娘の様子を見ながら話し掛けるようシフトチェンジすることにしました。とにかく、娘をよく見て、声を聞いて、観察しました。

 そんな感じで様子を見ながら、時に立ち止まり、なんとか目的地の広場に着きました。そこで、ケンパのようなジャンプ運動を少し行いました。それが済んで「よし、帰ろうか」と娘に言いました。ここで予定外なことが起こりました。娘が「こっちに行こう(もっと奥)」と言うのです。私は5分~10分くらいの散歩コースを考えていました。なぜなら、疲れ果ててしまっても今後続かないですし、平日なら幼稚園の時間があるので遅れられないからです。
 私は少し迷いましたが、無理に帰らせるのも変だし、何より行きたいと意欲を示しているので尊重することにしました。さらに進んでいきました。すると案の定、娘は「疲れちゃった」と言って抱っこを求めてきました。私は絶対に抱っこしない、最後まで自分で歩かせると決意していましたので、

私「おさんぽっていうのはね、自分で歩くってことなんだよ。」
私「歩くと、とっても気持ちがいいでしょ!」
私「あ、あそこに綺麗なお花があるよ、行ってみよう!」

などと、散歩とその素晴らしさを説明をし、さらに自然に興味を引きつけながら、何とか無事帰宅することができました(汗)。

やってみて気付くことの多さ、効果を実感!

  やってみて分かったことは、まず私自身に多くの気付きがあったことです。まとめてみます。

➀子どもは常に、草花や木、虫、石、川、風、空、雲など、周りから多くの刺激を受けていること

②そして、それらから自分なりにいろいろ感じたりよく考えたりして学んでいること。

③また、意識して持続的に親子で会話することって、意外と難しいということだから子どもをよく観察して、話させるよう仕向けること。

④さらに、娘は朝小食でしたが、この日はよく食べたと思います。ゴロゴロしてテレビを見ることもありませんでした。これも朝散歩の効果でしょう。

 確かにこの親子散歩を続けていくと、親は子どものことがより理解でき、子どもは感性やコミュニケーション能力が豊かになるだろうなと感じました。これが一日の始まりとしてルーティーン化すれば、体の調子もよくなってくると思います。

 これから、「雨の日や雪の日も、負けずにできるのか?」「極寒の真冬でも、負けずにできるのか?」「本格的に駄々をこねたらどうする?」など、不安はありますが、とにかく一緒にできるだけ続けていこうと思います。
 最後に、もし『親子散歩』をやってみようと思われた方がいらっしゃったら、休日スタートをお勧めします。絶対予定より時間かかりますから(笑)。また、経過はブログでお伝えしていきます。お楽しみに。

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