以前の「読書」のテーマでも出口汪先生について書きました。今回なんと、その出口先生が主催する『出口式みらい学習教室』にお邪魔し、出口先生と教室長の飛田野先生のお話を伺うことができました。お二人からお話を伺ったり、どのように幼児童教育を行っているのか体験したりしたことをまとめようと思います。

出口式みらい学習教室 代表 出口汪

子どもの国語力の低下

 これまでの国語の授業のほとんどが、いわゆる“感覚国語”で行われていました。ですから、再現性がなく、子ども達は点数が取れたり取れなかったりしていました。問題集の解説を読んでも講師によって解き方の解説内容もバラバラでした。当然子ども達が納得し理解できるはずがありません。
 また、最近の子ども達は本を読まなくなりました。昔の子ども達は、芥川龍之介や夏目漱石、森鴎外など古典文学を高校生くらいまでにはみんな読んでいたと言います。これらの書籍に書かれている言葉や情景描写が今の子は理解できず、より読みやすいライトノベルに読み物が変化してきました。さらに、より活字の少ない漫画、全く活字のないアニメーションへと加速度的に変化していると言います。これでは、正しい言語や論理はもちろん、感性も身に付かないと危惧していました。
 しかし、出口式では、『論理エンジン』という“国語の楽譜”のようなものを開発し、その論理エンジンによって、再現性があって誰でも力を付けることができるようになることを目指したと言います。

出口式の教育理念

  出口式の教育理念は主に3つです。この3つを大切にして幼児童に対して教育をしています。

  ➀新しい教育・・・
これまでの旧態依然の教育を変えることです。詰め込み教育から、自ら学ぶ学育への転換を図ります。2020年には大学入試新テストがが導入され、高校では「論理国語」が新設されます。国も教育方針の転換を図ろうとしているのです。

  ②幼児教育・・・
幼児期から論理的に思考できる脳にデザインしていくことです。6歳までに脳の80%、12歳までに脳の100%がつくられます。6歳までに従来の詰め込み教育をしてしまうと、自分で考えない脳になってしまいます。

  ③言語教育・・・
幼児童期=言語習得期です。身近な言葉や漢字を意味と結び付けて習得させていきます。従来の国語では画数の少ない文字から教えていました。これは「書く」ことを念頭に置いていたためです。しかし、本来「書く」ことと意味は関係ありません。「読む」ことに意味理解が伴います。6歳までに身近に存在するものの漢字を読めるようにしていきます。すると、言語として漢字を認識し、脳がより発達すると言います。

出口式みらい教室での取り組み

 出口式みらい学習教室では、無学年制を取り入れ、自分の能力やペースに合ったコースと進度で学習を進められます。一教室内の子どもの組み合わせも男女年齢は様々です。
 そのような環境の中で、クイズ形式ステップ、スモールステップ、スパイラルステップの3つの学習方法で、楽しく、少しずつ、くり返し学んでいきます。ですから、じわじわと、しかし確実に個々の力が付いてきます。

  先にも述べました『論理エンジン』ですが、幼児童用のものは、『あいうえおカード』『身近なものカード』『具体・抽象カード』の3つの用具を使います。このカードで、楽しく論理を習得していきます。
 例えば、『具体・抽象カード』では、「スプーン」「フォーク」「お皿」などが描かれた具体カードと、具体をまとめる「食器」という抽象カードがあります。この他にも「乗り物」「果物」「野菜」「魚」などの抽象カードがあり、それぞれの具体カードがあります。これらをバラバラにシャッフルした状態から、すべての具体カードが抽象カードに含まれるように仲間分けしていきます。それをどれだけ短い時間で出来るかで競い、遊びながら具体と抽象の論理的関係を習得していました。

これからの教育

 学習塾と言えば、受験対策、詰め込み、日々是決戦のイメージでした。しかし、出口式みらい学習教室では違いました。受験や試験対策ではなく、これからの社会で役立つ力の育成を目指していました。これは、学校教育も目指したいことです。

 学校の現場が社会一般から取り残されてはいけません。出口式のように一部の学習塾では、すでに旧態依然の教育から脱却し、新しい教育活動を展開しているところもあるのです。公教育の現場でも、本来の教育の目的を再認識し、これからの社会で生き抜いていける子どもを育てられるように考え直す時期が来ているのだと思います。

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投稿者

熱血!まるねこ先生

1980年生まれ、愛知県名古屋市出身。 静岡大学大学院教育学研究科修了。学習塾に1年勤務。 都内公立小学校で10年、地方公立小学校で3年勤務。 都内と地方の教育に対する考え方の違いに戸惑っていた中、世の中の急速な変化に対応できるのか(大人も子どもも)と焦りを覚え、なぜかブログを開始する。 趣味は、家族サービス、猫との戯れ、アウトドア、温泉、読書、寝ること。

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